月別アーカイブ: 2015年4月

退院後

退院後: ホットフラッシュと謎の液体

退院後しばらくしてから、眠剤を飲んでも夜中に何度も目が覚めるようになってしまった。何だか暑くて布団をはだける。
そういえば日中も、気温に変化はないのに突然暑くなって汗ばんで、羽織り物を脱いだり着たりするようになった。

いよいよ卵巣欠落症状が来たらしい。 卵巣を取る=強制閉経なので、更年期障害の症状が出ると聞いていた。主な症状は
・苛々など気分変調
・骨密度が下がる
・急に火照りを感じる、のぼせる(ホットフラッシュ)
・動悸 などなど

ホットフラッシュは着ているものがぐっしょり濡れる程滝のような汗をかくイメージだった。
実際はそこまで激しくなく、急に暑く感じてほんのり汗ばむくらいなのでしばらく気付かなかったけど、そうかこれがホットフラッシュか。不自由という程ではないものの、地味に不快だ。

もう一つ気になることがあった。退院5日目辺りから、トイレに立つと当てていたシートに茶色い液体が付着しているのだ。古い血液を何倍にも薄めたような水っぽいものが。
次第に量が増え、薄手のシートでは受けきれなくなってきた。もう使うことはないから処分しようと思っていた生理用シートが必要かと考えていた矢先。

「何だこれ…!」
退院8日目の朝、起きたら薄茶の茶色い液体が大量に出ていて、まるで失禁したかのようにパジャマからシーツまでぐっしょり汚してしまった。
まだ動作がままならずニコちゃんに洗濯させる羽目になってしまい、猛烈に情けない気分になる。
痛みは特に感じなかった。
謎の水溶性帯下はこの日をピークに、その後もしばらく続いた。

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退院後

退院後: 腹筋ゼロの日々

退院後、飲まなければいけない薬はなかった。
入院中処方されていたものをこちらから希望して、痛み止めのロキソニン、下剤マグラックス、眠剤ブロチゾラムをしばらく服用していた。
眠剤は痛みを抱えたままでもきちんと睡眠をとるため。
下剤は腹筋に負担をかけずにお通じを出すため。

ぴんと背を伸ばせずどうしても猫背になる。
底の薄い靴を履いた時や、階段を降りる時は衝撃で腹が痛む。
車に乗る時はシートベルトと腹の間に上着やバッグを挟んで、力が直接かからないようにした。

次第に食欲も回復し、以前と同じようにたらふく食べられるようになったが、何故か体重は戻らない。体の回復にエネルギーが使われているんだろうか。

退院後1週間目頃からやっとV字回復し、食べたら増えるようになってきて嬉しいような残念なような。
この頃からようやく体を伸ばして眠れるようになってきた。

秋の気配が濃くなってきたある日、術後初めてのくしゃみをした。衝撃は長々と腹に響いたけれど、ナースさんに言われていた「お腹が割れたかと思うらしいわよ」って程ではなかった。

腹筋がないと、瓶の蓋も開けられないし、泡で出るハンドソープをプッシュも出来ない。ありとあらゆる動作に腹筋が使われていることを再確認した。
ニコちゃんがビオレの「子供の力でも押しやすい」ハンドソープ容器を買ってきてくれた。

気になるのは、あれだけの塊を取り去ったのに、何だかまだお腹に張り感を感じること。手術前程ではないけれど、まだお腹がぽっこり出ていること。

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まとめ 入院(手術)生活

入院と手術のまとめ

手術日前日に入院し、入院期間は10日間だった。

手術は全身麻酔。ヘソをよけて20cm程縦に開腹。
術中迅速病理診断の結果、悪性と診断される。
両側卵管卵巣摘出術、腹式子宮単純全摘術、大網切除術施行。
つまり、病巣の左卵巣に加えて反対側の右卵巣と、子宮と大網を取った。
リンパ節は取らず。

腸と子宮に癒着があり、病巣が術中破綻した。腹水も50cc程あった。
病巣に溜まっていた漿液は2.2kgあった。
癒着を剥がすのに時間がかかり手術時間は7時間に及んだ。
出血は400ccと想定内に収まったため輸血はせず。

術後の経過そのものは順調だったが、
・硬膜外麻酔の影響で吐き気に苦しむ
・出血の影響で低血圧と貧血
・全身麻酔の喉への挿管の影響でに苦しむ
と傷とは直接関係ないところで難儀した。

術後2日目から食事、3日目からシャワー。
予定通り10日で退院。

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