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退院後

退院後: 腹筋ゼロの日々

退院後、飲まなければいけない薬はなかった。
入院中処方されていたものをこちらから希望して、痛み止めのロキソニン、下剤マグラックス、眠剤ブロチゾラムをしばらく服用していた。
眠剤は痛みを抱えたままでもきちんと睡眠をとるため。
下剤は腹筋に負担をかけずにお通じを出すため。

ぴんと背を伸ばせずどうしても猫背になる。
底の薄い靴を履いた時や、階段を降りる時は衝撃で腹が痛む。
車に乗る時はシートベルトと腹の間に上着やバッグを挟んで、力が直接かからないようにした。

次第に食欲も回復し、以前と同じようにたらふく食べられるようになったが、何故か体重は戻らない。体の回復にエネルギーが使われているんだろうか。

退院後1週間目頃からやっとV字回復し、食べたら増えるようになってきて嬉しいような残念なような。
この頃からようやく体を伸ばして眠れるようになってきた。

秋の気配が濃くなってきたある日、術後初めてのくしゃみをした。衝撃は長々と腹に響いたけれど、ナースさんに言われていた「お腹が割れたかと思うらしいわよ」って程ではなかった。

腹筋がないと、瓶の蓋も開けられないし、泡で出るハンドソープをプッシュも出来ない。ありとあらゆる動作に腹筋が使われていることを再確認した。
ニコちゃんがビオレの「子供の力でも押しやすい」ハンドソープ容器を買ってきてくれた。

気になるのは、あれだけの塊を取り去ったのに、何だかまだお腹に張り感を感じること。手術前程ではないけれど、まだお腹がぽっこり出ていること。

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入院(手術)生活

術後2日目: 3日ぶりにものを食べる

術後2日目。昼過ぎになってようやく血圧が123/84 体温 36.7℃と正常化した。
辛さのポイントが吐き気から傷の痛みにシフト。痛み止めをお願いするが、頼んでから届くまでにやたら時間がかかる。2時間近く待ってようやく届いたのは普通のロキソニンと胃薬で、効いてんだか効いてないんだかよく分からない。

トイレも徐々にうまく行けるようになった。腹筋が使えないので手間がかかる。
リモコンでベッドの頭側を上げ、足が地面に着きやすいようベッド高を下げ、横向きに寝たまままず脚だけ一本ずつ下に下ろす。点滴周りのコードが絡んでいないか確認し、ベッドサイドの取っ手を掴んで腕の力だけで上体を持ち上げると言う作業。
ちょっとでもお腹に力を入れてしまうとビリっと痛みが走ってしばらく固まる。

痰がしつこく絡んで咳が出る。全身麻酔で人工呼吸器を喉に挿入した際、器官が傷ついてしまったようだ。手術直後に声が出なかったのもそのせいかも知れない。
この咳がとにかく辛い。腹筋を直撃する。きっとお通じの時もいきめなくて辛いんだろうなと思うとない食欲がますます失せる。でも夕方になって久しぶりに少し空腹感を覚えた。

なのに夕食はクリームシチューだった。クリームシチューでご飯が食えるかっての。普段からクリームを使った料理は苦手だ。
昼間気の利く男ニコちゃんこと夫が、こんなこともあろうかと持ってきてくれた梅干とミニふりかけセットが早速役に立った。
約3日ぶりに食べ物を口にした。

1/3くらい食べたところで猛烈な腹痛に襲われた。食べることで腸が動き出したらしい。激痛にのたうち回って食事終了。

痛いついでに歯磨きをしトイレも済ませ、薬を飲んで横になった。これで暫く何もせずに済む。
1時間くらいで痛みは収まった。毎食これだったら嫌だな。

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