タグ: 便秘

化学療法(抗がん剤治療)

ddTC療法1-3週目副作用

あらたに出てきた副作用。
指先の痺れ。抗がん剤を打ち始めてから16日目頃に発現。最初は軽い違和感に始まり、数日で第一関節部分にはっきりとした痺れを感じる。遂に来たかという感じ。でもこの頃はまだ軽く考えていた。

便秘。元々お通じには苦労していなかったのに、抗がん剤が始まってから滞るようになった。
ちょっと出ないと腹の張りを感じ、それが腹に卵巣癌を抱え込んでいた時を思い出させてイヤな感じがする。

術後腹筋が弱っていてきちんといきめない。また普段より食事量が落ちて水分摂取量が減っているため、ここは素直に毎日マグラックスのお世話になる。

マグラックスは腸内に水分を引き寄せ、便を軟化させる薬で、お腹が痛くなることもなくスムースなお通じを迎えられる。習慣性も少なく、長く飲み続けても問題ないらしい。

脱毛。起きた時枕に抜け毛が10数本付いている。頭頂部の地肌が目立ち始め、髪のツヤがなくなった。もう栄養供給されてないのだろう。

この週でみるみる頭頂部が見え、サイドもぺったんこになった。さすがにこのままではもう外を歩けないが、元々髪量は多いので、まだ帽子でごまかせるレベル。

写真 2014-11-05 1 41 49改

後頭部上から撮影

写真 2014-11-05 1 42 32改

頭頂部前から撮影


にほんブログ村 病気ブログ 卵巣がんへ
入院まで

入院準備

入院前にネイルは手も足も全て落としてくるよう厳命された。特に最近ジェルネイルをしている人が多いがあれは手軽に落とせないから、してたら手術は中止ですから、と。別に意地悪な校則で決まっているわけではなく、術中爪の色でバイタルチェックをするためだそうだ。

手はいいとして、夏だったのでまんまと浮かれたペディキュアをし、そのまま腹が張って足の指に手が届かなくなっていた私。看護婦さんに相談すると、「旦那さんに落としてもらいなさい!」と一喝された。
リムーバーの臭いが大嫌いなニコちゃんこと夫は、それでも文句も言わずペディキュアを落とし、丁寧に足の爪を切ってくれた。
他の人に足の指を手入れされるのは、何というかいいもんだということが分かった。

入院の日まで、お通じと食事のコントロールに追われた。食べ過ぎたりお通じが滞るとてきめんに腹が張って1日苦しい思いをする。食欲はあるがすぐ食べられなくなる、ある程度は食べないとお通じが出ない。悲しいかなうんこに左右される体調…。
ピンクの小粒はお腹に差し込みが来て余計ややこしくなるので、生薬配合のハイロストールという市販薬を毎日飲んだ。
元々便秘体質ではなかったので、錠数を調節することで何とかしのげた。
日が経つにつれ腹の張り感はしこり感へと変わって行った。ぶよぶよした塊が次第に張りつめて硬い塊になって行くようなイメージ。

うちは自営の会社で、タイミング悪く8月は決算月。癌だろうが手術だろうが、作らねばならない書類がある。腹の張りで集中力は落ち気力は削がれ、いつも疲労感を感じていた。
朝起きて何も食べていない時間帯が最も体調が良かったので、その時間帯に集中して作業をした。

お腹の一番出ている腹囲を巻き尺で計ってみたら86cmあった。以前のサイズが分からないけど、尋常じゃないよね。
1時間の外出で疲れ果て、目眩を起こして横になる始末。

それでも、夏から飼い始めた仔犬が脚を痛めて悲鳴をあげた時は、ダッシュで飛び込んでいけた。子宮や卵巣を取っても母性本能って残るんだろうか?

にほんブログ村 病気ブログ 卵巣がんへ
入院まで

しぶしぶ初診

2014年8月11日、この頃には食欲もなくなり少し動くとすぐ疲れ、時々腹部に鈍痛も感じていたのに、尚ぐずぐずと受診を渋っていた。
しかしこの日になって夜もよく眠れなくなり、遂に重い腰というか重い腹を上げて病院へ向かった。

取り敢えずかかりつけの不整脈外来へ。ちょうど飲んでいる薬が切れていたのだ。
午後の時間外で担当医は不在だったが、薬だけならと当直のドクターが出てきてくれた。
処方箋出すだけだと思っていたようで、薄暗いロビーで立ち話。いつもの薬ですね、1ヶ月分ね、と言って戻ろうとする医師に
私「あ、あと最近お腹が張るんです」
医師「ああそう、便秘薬でも出しときますか」
医師は興味なさそうに言って立ち去ろうとして、それが逆に私の心に火をつけた。もうこの体はヤバい。今診てもらわないと、また眠れぬ夜を過ごして日を改めてってんじゃ辛すぎる。
便秘じゃないんです、とにかく張って食欲もないんです、と必死に訴えた。
医師はやっと面倒臭そうに「それじゃちょっと横になって見て」と診察室に通してくれた。

服を着たまま横になった私の腹を一目見た医師の態度がさっと変わった。

これは普通じゃないな、いつからですか、今の年齢は、妊娠はしてませんね、矢継ぎ早に聞かれた。
1ヶ月前からと答えると、1ヶ月でこんなになるのは早すぎるな、と呟いていた。
便秘ではない、膀胱炎ではない、詳しくは検査しないと何とも言えないのでこの場でごちゃごちゃ言うのは控えるが、場所的には婦人科である、と。
ここでやっと自分にも婦人科の臓器があることを思い出した。
医師は切羽詰まった様子で、早く専門の病院で検査した方がいい、と言った。
内科ですか?と聞くと、いやもっとMRIなどを備えた総合病院の方がいい、と系列病院の紹介状を書いてくれた。
愛想は悪いが速攻で的確な判断をしてくれたあの医師には感謝している。
受付に行く途中で紹介状を見てみたら、下腹部に腫瘤の疑いと書かれていた。腫瘤。嫌な単語だ。

にほんブログ村 病気ブログ 卵巣がんへ