タグ: 骨髄抑制

まとめ 化学療法(抗がん剤治療)

ddTC療法副作用 まとめ

そんなわけで2014年10月~2015年3月まで約半年間、ウイークリーで6クールTC療法を行った。
年末年始でスケジュールがずれたのを1回延期とカウントすると、合計3回延期しながらの投与だった。
パクリタキセル単剤を2回スキップしたので、予定総投与回数18回より2回分少ない。

副作用は脱毛、むかつき、骨髄抑制、末梢神経障害など出やすいものは全て出た。
一方薬剤アレルギー、肝機能障害、腎機能障害、爪の変色変形は全く現れなかった。
喉元過ぎてしまったせいもあるけれど、実感としては
当初の予想よりは軽かった
「これくらいで済むならやっておいて良かった」
こんな感想を持てたのは、もっとも恐れていた嘔吐がなかったおかげだと思っている。

以下は私個人の体験した主な副作用の種類と発現タイミングをあらわしたもの。下に向かって時系列になっている。
副作用まとめ

色が濃いほど症状の重さを表す。○は化学療法実施、-は延期、×はスキップを指す。
副作用の出方や程度は千差万別で、一個人のデータにそれ程意味はない。
ただ、怖いイメージが先行する化学療法について、「これくらいで済む人もいるんだな」と参考程度にとらえてもらえればと思う。


 

ついでに製薬会社のサイトでは副作用の発現率について記載されていたので以下に抜粋する。
せっかくなのでウイークリーddTC療法とマンスリーTC療法を比較してみる。

sawai

ddTC療法はやはりダントツで好中球減少と貧血が高い。つまり骨髄抑制の副作用が強く出るということだ。
一方で、マンスリーTC療法ではパーセンテージは低いものの、ウィークリーには項目がなかった過敏症/アレルギーが見られるようだ。
出典サイトのリンクを貼るべきなのだが、本来医療従事者向けページのようなので、興味のある方は沢井製薬のサイトを探してください。

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化学療法(抗がん剤治療)

ddTC療法6クール1週目: 数値が戻らない

2015年2月17日。ddTC療法最終6クール1週目(day 1)、パクリタキセル+カルボプラチン2剤の日。

いよいよ最終クールに突入だ。何となく、6クール辺りが体力的にも諸々周囲の環境的にもちょうど潮時だという気がしていた。これ以上やると、副作用も血管も支える周囲の人も、多分相当しんどいことになる。

意気込んで診察に臨んだが、血液検査の結果、好中球数510 L
前回は485 Lだった。先週スキップして2週間空いたのにたった25、ほんの誤差程度しか増えていなかったのだ。

2剤の日なので好中球は1000以上必要だ。510では程遠いので打てない。
2剤は打ちたいのでスキップではなく、延期になった。
最終クールで本当に良かった。既にもうスケジュール通りになど打てていないが、もう1クールあったら多分打ち切りにあっていただろう。

診察室を出ると、待合室は混み合っていた。端の壁に寄りかかってスマホをいじっていると、向こうから女性が歩いてきて、「どうぞ、よかったら座ってください」と声をかけてきた。
予想外の出来事で一瞬ぽかんとなった後、ようやく理解した。
私は席を譲られたのか。

118644gkai photo by silhouette AC

ここは産婦人科。待合室にいるのは病人か身重の人ばかりだ。そんな中で優先して席を譲られる程に、私は具合が悪そうに見えたのか。結構ショックだった。
この日は特に体調が悪いわけではなく、軽快に動いていたつもりだったけど、テカテカの不自然な髪の毛と目深にかぶった大きな帽子、顔の半分をマスクで覆った奴がしょんぼりうなだれながら出てきたら、どう見たって癌患者だよね。

ここにいる以上、席を譲ってくれたあなただってどこか悪いか、あるいは妊婦さんでしょうに。私なんかいいから未来ある赤ちゃんのために・・・ と思いつつ、感謝して座らせてもらった。

これまで私は席を譲る人、譲られる人、どちらでもなかった。そういったクラスタからは縁遠いところにいた。つもりだった。
前を歩く人がのろのろしていたら、悪態こそつかないが心の中で舌打ちしながらとっとと追い抜いて行くタイプの人間だった。

今私はまぎれもなく「守られる側」で、それがどんな気分なのかやっと分かった。
心に沁みる人の優しさ、助けを必要とするふがいない、ままならない自分への苛立ちや情けなさ。

いつか元気にシャキシャキ歩ける日が来たら、もう前をゆっくり歩く人をはよ行かんかいと思ったりはしないだろう。人には皆それぞれ事情がある。そんな当たり前のことが、やっと体にすとんと入ってきた。
私は弱くなったんじゃない、弱さを知ったのだと思う。

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化学療法(抗がん剤治療)

ddTC療法5クール3週目: またもやスキップ

2015年2月10日、ddTC療法5クール3週目(day 15)、パクリタキセル単剤の日。

好中球数は485 L。またしても500を切り、骨髄抑制レベル grade4 になってしまったので今回もスキップ。

抗がん剤も回を重ねることで副作用が蓄積し、造血のメカニズムが疲弊して、数値がヘタりやすく戻りにくくなる。
血中単球が増えてきているので、好中球も来週は回復しているでしょう、と言われて終わった。まず単球から増えるのだそうだ。

そんなわけで4クール目に続き5クール目も1回少ないまま終わり、次回最終クールの6クール目に突入する。

再発率3〜5割というのを読んで不安になったと先生に言うと、手術で取れるものは全部取ったからね、あなたは心配しすぎるタイプだから、と繰り返されるのみだった。
実際それしか言いようがないのだろうが、あまり寄り添ってもらった感じはしない。

心配しすぎる人って何だよ、と思った。
色々言わない人が内心何も心配していない筈がない。みんな不安や心配は感じているけど、それを口に出すか出さないかの差だけじゃないだろうか。
私は出来るだけ不安や疑問をそのまま伝えようとしているけれど、それでも全部言えた気は到底していない。
あなたは心配しすぎる人=あなたは色々訴えの多い人=うるさい患者 ってことなのかなーと若干被害的に解釈してしまう。まぁ、それでも思ったことはなるべく言いますけどね。

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