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まとめ 入院(手術)生活

入院と手術のまとめ

手術日前日に入院し、入院期間は10日間だった。

手術は全身麻酔。ヘソをよけて20cm程縦に開腹。
術中迅速病理診断の結果、悪性と診断される。
両側卵管卵巣摘出術、腹式子宮単純全摘術、大網切除術施行。
つまり、病巣の左卵巣に加えて反対側の右卵巣と、子宮と大網を取った。
リンパ節は取らず。

腸と子宮に癒着があり、病巣が術中破綻した。腹水も50cc程あった。
病巣に溜まっていた漿液は2.2kgあった。
癒着を剥がすのに時間がかかり手術時間は7時間に及んだ。
出血は400ccと想定内に収まったため輸血はせず。

術後の経過そのものは順調だったが、
・硬膜外麻酔の影響で吐き気に苦しむ
・出血の影響で低血圧と貧血
・全身麻酔の喉への挿管の影響でに苦しむ
と傷とは直接関係ないところで難儀した。

術後2日目から食事、3日目からシャワー。
予定通り10日で退院。

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入院(手術)生活

術後3日目: 咳と貧血

夜通し喉の傷で痰が絡み、咳が腹に響いて悶絶する痛み。眠るどころではなく、夜中にナースコールして痛み止めを頼んだら座薬を入れてくれた。

8:00 執刀医のK医師回診。色々不自由な点を訴える。
現在1日3回痛み止めが出ているが、深夜の分を追加し1日4回になった。下剤、咳止め、入眠剤を併せて出してくれるとのこと。

9:30 ドレーンと背中の硬膜外麻酔の管が抜かれた。
随分スッキリした。傷口も綺麗だという。
シャワーを浴びてもいいそうだ。沢山歩いてください、後はお通じですね、と。

感染予防の抗生剤と貧血対策の鉄剤をずっと点滴している。
貧血の値は実は時間差で術後より悪くなっているそうだ。引き続き輸血は考えていないので、鉄剤補給と食べて自力で戻して行きましょう、とのこと。鉄剤は飲み薬でも出ている。
貧血のせいか、フラフラするのと頭痛がしんどくて朦朧としていた。

冷蔵庫とTVのコンセントが入ってなかったことを知る。ここまでそれどころじゃなかったから。ニコちゃんが置いて行った大事な梅干にもしものことがあったらご飯が食べられなくなっちゃう…。

昼食フラフラしつつ無理矢理半分食べる。フラフラなどないかのように薬を飲み、歯を磨いているうちに段々良くなって来たので、ステーションまで氷枕をもらいに術後初めて廊下を歩いた。痛くて背筋を伸ばせないため、かわいそうなくらい猫背になってよちよちと10mくらい?
ちょうどマットレスとシーツが交換され、快適な環境になった。

午後になって最後の点滴が終了。導尿、ドレーン、硬膜外麻酔、そして点滴がとれ、繋がれているものが全てなくなってようやく自由の身になった。

14:30 まだ貧血が治っていないので、個室のシャワーではなく座って洗える広い浴室を抑えてくれた。そこで初シャワー。
意外と普通に浴びられた。何故かこの時はふらつきもなかった。

チューブ類から解放されシャワーを浴びただけでこんなに爽快な気分になれるとは。
まだまだ腹筋は使えないけど、体の回復の早さに自分で驚く。

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入院(手術)生活

術後1日目: 吐き気と貧血

2014年9月10日。手術翌日。
引き続き吐けない吐き気に苦しむ。

吐き気どめプリンペランが処方されるが全く効かない。座薬の吐き気どめも入れてくれたがこれも効果なし。
ナースさんが口をゆすぐよう水を持って来てくれるのでそれを口に含んでは出すのみ。後はずっといつ何が出てもいいようにうがい受けを覗き込んで過ごした。

そんな中、はいご飯でーすと言って全粥にカレイのクリーム煮を付けて持って来られた時はやり場のない殺意に燃えた。

昼になると「今日は歩いてもらいます」と導尿の管をひっこ抜かれた。自力でトイレまで行けということらしい。
術後はなるべく早く歩いた方が腸閉塞や癒着を防ぎ、回復のためにもいいというのが最近の常識なんだって。

歩きたいのは山々だが、血圧は70/30辺りをウロウロ。ヘモグロビンの値も低過ぎて起き上がるのが精一杯、起き上がっただけでクラクラし吐き気が復活。どうしても立てない。

巡回に来た医師によると、腸音がしないとのこと。術中に腸を沢山触るとびっくりして動かなくなるそうだ。
食べないと血圧が上がらない。血圧が上がらないと歩けない。歩かないと腸が動き出さない。腸が動かないと食べられないと言う悪循環を、どこかで断ち切らないと行けなかった。

吐き気は硬膜外麻酔のせいらしい。吐き気より痛みの方がマシだと訴え、夜になって麻酔を止めてもらったら、徐々に吐き気は落ち着いてきた。
代わりに、当たり前だけど痛みが出てきた。

夕食は食べようが食べまいがお構いなしに、当初の予定通り粥から普通食へと変わっていた。
食欲なんて全くない。食事について来たリンゴジュースのパックだけ、1日かけてやっと飲んだ。

夜になってようやくのろのろと立って歩き、自力でトイレを済ませることが出来た。急かさず無理させずずっとついていてくれ、クララが立ったばりに手を叩いて喜び褒めちぎってくれたナースさんの根気には本当に感謝しかない。

途中で執刀医のK医師が来て、悪性だったこと、両卵巣と子宮と大網を取ったこと、やっぱりおへその横まで切り上げざるを得なかったことを伝えられた。
子宮への癒着があり、病巣を割らずに出せなかったが全部取れました、と。
ちょっと待って今重要なことをさらっと言われた気がする。
割れた=術中破綻。卵巣内部の癌細胞を含んだ漿液が腹の中にぶちまけられたということではないの?

癒着であって浸潤ではないのですかと確認すると、そこは確定病理診断の結果を待つことになる、場合によってはステージが少し変わると言われた。
今後のことも含めて話を、と言われたが、フラフラしていて今の自分の思考力に自信がなかったので、後日にお願いした。今の自分の体でいっぱいいっぱいだった。

夜は眠剤が処方されたので何も考えず飲んで寝た。

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