タグ: 不整脈

入院まで

手術をする病院へ

2014年8月18日、ここで手術をしようと決めた総合病院の初診に紹介状を持って赴いた。
問診の後、内診、超音波検査、子宮がん細胞診、血液検査、採尿、胸部及び腹部X線撮影、生理検査( 心電図と肺活量など)。お会計は¥13,420。
生理検査は手術や麻酔に耐えうるかを調べるもので、空いていたので先に済ませてくれた。

細胞診は痛いらしいのでビビっていたら、付き添いの看護婦さんが慣れた人で、「こういう器械で子宮口を広げるのよ、その時ちょっと痛みがあるけどそこから入る器具はもっと小さいから」とオープンに道具を見せてくれた。
何をしているのか分からないよりこうして見せてくれた方が不安がない。確かにその子宮口を広げる時が一番痛かった。それ以降はまぁまぁ我慢できた。
細胞を採取する瞬間は子宮の痛みという奴を感じたが、生理痛のちょっと重いの程度だった。
看護婦さんに言われた通り、力を抜いてお尻を椅子に沈み込ませる体勢が最も楽だった。一つ検査が終わるたびに深呼吸させてくれ、声もかけてくれて事務的でないのも良かった。

最後に「子宮が横にずれてたんで引っ張ったらちょっと出血した」とガーゼを突っ込んで圧迫止血した所が外科っぽいというか、結構大雑把に扱っても平気なんだなと感心した。夜にかけて多少は鈍痛とともに血が滲み、レバー状の小さな塊が出た。

問診ではよく話を聞いてくれた。
現時点で分かっているのは15cm大の卵巣嚢腫があり、一部充実腫が見られること、進行が早いので悪性の疑いがあること。
内診の結果子宮内に異物は見あたらない。他への転移の有無、そもそも原発腫が卵巣かどうかもCTを撮って確認する必要がある。

この大きさなので開腹手術になり入院期間は10日程。
実際オペをしながらどこまで切除するか決めて行く。
また、腸と卵巣が一部癒着しているため、これを剥離させる行程を手術に含む。
血液検査で炎症反応を示す値CRPが正常値を越えていた。恐らく癒着部分が炎症を起こしているか、既に嚢胞の一部が破けているかだが、破裂していたらとても平然と外来に来れる状態ではなくなるから、そっちはまだ大丈夫でしょう、と言われた。

私は不整脈持ちなので(ABOUTの既往参照)、全身麻酔の手術が可能かどうか後日かかりつけの不整脈外来ドクターの見解が必要になった。入院中も服薬を継続していれば大丈夫でしょうとのことだった。
持病があると手術ひとつ取っても面倒くさい。

にほんブログ村 病気ブログ 卵巣がんへ
入院まで

しぶしぶ初診

2014年8月11日、この頃には食欲もなくなり少し動くとすぐ疲れ、時々腹部に鈍痛も感じていたのに、尚ぐずぐずと受診を渋っていた。
しかしこの日になって夜もよく眠れなくなり、遂に重い腰というか重い腹を上げて病院へ向かった。

取り敢えずかかりつけの不整脈外来へ。ちょうど飲んでいる薬が切れていたのだ。
午後の時間外で担当医は不在だったが、薬だけならと当直のドクターが出てきてくれた。
処方箋出すだけだと思っていたようで、薄暗いロビーで立ち話。いつもの薬ですね、1ヶ月分ね、と言って戻ろうとする医師に
私「あ、あと最近お腹が張るんです」
医師「ああそう、便秘薬でも出しときますか」
医師は興味なさそうに言って立ち去ろうとして、それが逆に私の心に火をつけた。もうこの体はヤバい。今診てもらわないと、また眠れぬ夜を過ごして日を改めてってんじゃ辛すぎる。
便秘じゃないんです、とにかく張って食欲もないんです、と必死に訴えた。
医師はやっと面倒臭そうに「それじゃちょっと横になって見て」と診察室に通してくれた。

服を着たまま横になった私の腹を一目見た医師の態度がさっと変わった。

これは普通じゃないな、いつからですか、今の年齢は、妊娠はしてませんね、矢継ぎ早に聞かれた。
1ヶ月前からと答えると、1ヶ月でこんなになるのは早すぎるな、と呟いていた。
便秘ではない、膀胱炎ではない、詳しくは検査しないと何とも言えないのでこの場でごちゃごちゃ言うのは控えるが、場所的には婦人科である、と。
ここでやっと自分にも婦人科の臓器があることを思い出した。
医師は切羽詰まった様子で、早く専門の病院で検査した方がいい、と言った。
内科ですか?と聞くと、いやもっとMRIなどを備えた総合病院の方がいい、と系列病院の紹介状を書いてくれた。
愛想は悪いが速攻で的確な判断をしてくれたあの医師には感謝している。
受付に行く途中で紹介状を見てみたら、下腹部に腫瘤の疑いと書かれていた。腫瘤。嫌な単語だ。

にほんブログ村 病気ブログ 卵巣がんへ
入院まで

素人判断

2014年7月末、うつ伏せになると浮き袋のようなボール状のものを腹に感じ、はっきりと己が体の異常を悟った。食事をしても腹が張ってすぐお腹一杯になってしまう。

さすがにこのままにはしておけない、と「腹の張り 便秘以外」などとググり始める。出てきたのは「膀胱炎・子宮筋腫・卵巣嚢腫」。
よし!膀胱炎だな、決定!頻尿だし!
子宮とか卵巣とかはよく分からんからな!というとても女とは思えない思考で素人判断。
年末に人間ドックを受けて異常なしだったこともあり、おおごとではないと決めてかかっていた。
これまで全く病院とは縁がなかったのに、今年になってから発見された不整脈がらみで毎月通院しており、ただでさえ苦手な病院通いをこれ以上増やしたくなかった。

夫(仮にニコちゃんとする)にカミングアウトしたのもこの頃。
私「なんか最近腹が張るんだわ。頻尿だし膀胱炎クサい」
ニコちゃん「病院行ってきなよ。膀胱炎は放って置いても治らないよ」
私「今度不整脈で通院したついでに先生に相談してみるわ」
なんと私は不整脈外来で膀胱炎を治してもらおうとしていたのである。
ええ、何もかも間違ってます。

にほんブログ村 病気ブログ 卵巣がんへ