久しぶりにネイルを塗った。手が痺れてうまく塗れないだろうと思ってきたけど、意外といつもの調子で出来た。
塗る時より落とす時の方が嫌な感じ。リムーバーの付いたコットン面を押し当て、こすり取るという作業が難しく、感覚も嫌な感じだった。
相変わらず楽しみはお風呂なので、クナイプの入浴剤を何種類か買った。
ラベンダーとかユーカリとか、割とベーシックな香りに癒された。
明細胞腺癌について調べていると、古かったり母数が少ないデータではあるが、抗がん剤の奏功率が2~5割くらいとか、3割〜5割は再発しているとか、中でも1c(2)の腹水内の細胞診陽性は予後が厳しいとか、10年生存率が50%とか、嬉しくないことばかり出てくる。(不確定情報を含みます)
そもそも8~9割は良性な筈の卵巣膿腫の中からわざわざ残り1割の悪性を引き、そこから更に可能性20%の明細胞腺癌を引き当ててしまった時点で、もはや確率など当てにならないとは思う。
一度は覚悟を決めた筈なのに、数字で見ると心が揺らぐ。生きたい、という気持ちが持ち上がってくる。
こんなに色々よくしてくれるニコちゃんこと夫を悲しませるようなことはしたくない。ニコちゃんはああ見えてとても繊細な男だ。壊れちゃうんじゃないかと心配だ。
もう少し生きたいって、じゃああとどれくらいなら満足なのかと言われても答えが出ない。
出来るだけ長くみんな一緒に、としか願えないのは、手放したくないくらい幸せだからだ。幸せの中で逝けるなら、むしろいつだっていいのかもしれないけれど、そうあっさり割り切れないのが難しい。
少し足を伸ばしてトスカーナ料理の店で夕食を食べた。シャンデリアのゆらゆら照明と周りの客の喧噪にちょっと酔いつつ、重厚な木のテーブルで肩を寄せ合って、投薬終わったら何しようか、とひそひそ話をするのは楽しかった。
そう、やっと終わりが見えてきたのだ。あまり先のことまで想いを馳せず、楽しいことだけ考えていよう。
2 Comments
私は癌の宣告を受けた時、全く自分の事に興味が無く、主治医の先生のお話も、適当に聞いていました。
だから、「明細胞腺癌1Cだったんだー。」位にしか思っていませんでした。超月さんのブログを読んで色々な事がわかりました。でも、まだ「あーそうなんだ!」ぐらいにしか感じていない自分は「変なのかなー。」なんて思いますが、時々、超月さんから頂いた情報を主治医の先生に質問すると「詳しいですねー。」と言われて、ちょっと得意になっています。やっぱり変ですね!
お互いに自分の身体は大切にしましょうね。
ラブ・ノエルさんこんばんは。
ラブ・ノエルさんは病気に対しては割とあっさりとしたつきあい方だったのですね。
きっとその方が病気もするーっと抜けて行ってしまうのかも知れません。
私は好奇心が先に立ってしまって、今何が起こっているのか、それは何故なのか、出来るだけこの未知の現象について知りたかったのです。
泣いたり悲観したりしないから、とにかく何でも教えてくれ、という感じでした。多分先生は毎回面倒くさい患者と思ってるでしょうねw