化学療法の日の前日は憂鬱だ。翌日のことを思うと気が重い。でも体調は1週間で1番いい日なのだ。
TC療法2-3前夜、抗がん剤を打ち始めて多分初めて外食に出かけた。届いたばかりのヅラをかぶって。
店内は程よく薄暗く、ヅラデビューにはもってこいだった。
抗がん剤を始めてから、外食は結構ハードルが高かった。人が沢山いる場所で食事のためマスクを外さなきゃならないし、何をどれだけ食べられるか自分でも分からない。
でも、行ってしまえば何てことなかった。ひとり分食べる自信がなかったので、気軽にシェア出来るカジュアルイタリアンの店を選んだ。
チーズなどの濃厚な味は苦手になっていたが、この日は少しなら食べられた。トマトの酸味やバジルの香りは食欲を刺激してくれた。
何より、思っていた以上に気晴らしになった。気持ちを外に向けて行かなきゃ。
2014年11月19日、ddTC療法2クール3週目(day 15)、パクリタキセル単剤の日。
白血球数、好中球数とも先週と変わらず。
診察では、相変わらず落ち着かなさと倦怠感、痺れについて訴えた。
どれも即解決出来るものでないことは分かっているが、言わなくなった=症状消失と思われないように。
痺れ対策に漢方薬を提案されたが、「あまり効いたという話は聞かない」らしい。
効かないのに飲みづらい薬を我慢して続けるとストレスになるので断った。
指先の痺れは、今後蓄積していくらしい。つまり、段々酷くなっていくということだ。そして治るのには時間がかかる。二度と元通りにならない可能性もあるが、それを考えていても仕方がない。
そろそろ、熱いカップを持ってもすぐに熱いとは分からなくなってきた。顔にクリームを塗っていても、全部塗れたのか、まだ指にクリームが残っているのかという微妙な感覚が分からない。
水で手を洗った時や、濡れた洗濯物を持った時など、冷やすと感覚が分からなくなるし、痺れも悪化する。
初めの頃は暖めていると感覚を取り戻せていたが、今はもう感覚が戻る瞬間はない。
一方倦怠感は蓄積しないので、無理をしなければ出かけたり体を動かすのはOKとのこと。
無理をしない、と頑張ってみる、の境界線がどこにあるのか難しい。
2 Comments
はじめまして、mayと申します。
卵巣と子宮の重複がんで
昨年11月と12月に手術しました。
先月末に6回目のTC療法を終えました。
外食はなかなか大変ですよね、わかります。
なるべく薄味、消化がよくてアッサリ系を…と
自分なりに気をつかったりしてます、が…
最近はタガがはずれることもあって…いけませぬ…。
でも、外に出ると
気持ちも明るくなるのでいいものですよね。
私も指先のピリピリ、ぼわぼわ感が若干残ってます。
よく物を落とします。
病気前と同じ感覚やスピードで動いてしまうからかも
しれません。
今の自分に合った過ごし方をしなくちゃなー、と
思ってます。
mayさん初めまして!コメントいただきありがとうございます。
治療を終えたばかりとのこと、本当に、本当にお疲れ様でした。
重複がんというものがあることを初めて知りました。1種類でも混乱して、悩んで、情報がなくて
大変だったのに、重複となるとさぞかしお辛かったことと存じます。
以前と同じつもりで動いてしまう、という感覚よく分かります。
気持ちだけ先走るけど、身体がついて来られませんよね。
少しずつ元に戻ることを信じつつ、でもこんな風に自分の身体と相談しながら一歩一歩進んでいく人生も
悪くないかなと思っています。
のんびりいきましょう。
これからもよろしくお願いします。