日別アーカイブ: 2015年3月19日

入院まで

入院日決定

入院は2014年9月8日、
手術は9月9日に決まった。

決まった翌日に生理が来た。少なくて短くて、もしかしたら不正出血だったのかも知れないが、手術をしたらもう二度と生理は来ない。邪魔なばかりでさっさとなくならないかなーと思ってきたけど、まさかこういう形で終わりを迎えるとは。生涯最後のおつとめと思い感慨深く過ごした。

身辺整理的なこととか、何かあった時のために一筆書いておいた方がいいんだろうか、とぼんやり考えたが、気力が付いて来ず、結局何もせずじまい。

癌という言葉に全く衝撃はなかった。
去年の夏、両親が同時に癌発覚という修羅場を経験したばかりなのだ。
胸が締め付けられるような医者の話、細々した身の回りの世話、介護申請から各種届け出と言った役所の手続き関係、ありとあらゆるストレスが降りかかって来た。知らないこと、分からないことだらけだった。
別々の病院で、父の手術に立ち会いながら弱って行く母の抗がん剤投与を見守る日々。自分のことも仕事も放り出さざるを得なかった。
父はその後経過観察に移ることができた。母は発覚からたった2ヶ月で逝ってしまった。何も出来なかった。

癌について、死について、考えない日はない1年を過ごした。まさかきっかり1年後に、自分に同じことが起こるとは。
けれどおかげで涙もショックもなかった。癌という言葉はひどく身近な存在になっていた。
なるほどね、そうきたか、と誰にともなく呟いた。
大切な誰かが病になってもう一度あの無力感に苛まれるよりは、自分にそれが起こった方が何倍もマシな気分だ。

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