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まとめ 化学療法(抗がん剤治療)

卵巣癌の術後化学療法(抗がん剤): ddTC療法

卵巣癌はしつっこい癌なので、手術をして例え病巣を全て取り去ることが出来ても、念のため細胞レベルでの完全な消失を目指して、引き続き抗がん剤治療をやるケースが多い。
それも術後出来るだけ早く。

投与する薬:
パクリタキセル(タキソール)とカルボプラチンという薬を併用するのが標準治療。パクリタキセルが一般名でタキソールは商標名。TC療法と呼ばれている。
パクリタキセルの主な副作用: 骨髄抑制、末梢神経障害(手足の痺れ)、脱毛
カルボプラチンの主な副作用: アレルギー反応、骨髄抑制、吐き気、腎障害

投薬は点滴で行い、投薬スケジュールはざっくり分けて月1ペースで行うマンスリー、週1ペースで行うウイークリーがある。
私の病院ではddTC(dose-dense TC)療法と言っていたが、週1ペースでのウイークリー投与を提案された。

投薬期間と休薬期間のセットをクールと呼ぶ。
TC療法は6クール投与が標準で、大体6ヶ月かかる。

マンスリーは3〜4週おきに2剤(パクリタキセル+カルボプラチン)をまとめて投薬する。

ddTC(ウイークリー)は
1週目: 2剤(パクリタキセル+カルボプラチン)
2週目: パクリタキセル1剤
3週目: パクリタキセル1剤
を投与する。これで1クール。
dose-dense(集中投与)の名の通り、休薬週はない
3週1クールペースでどんどん打って行く過酷な方法で、完遂率は50%を切るという。

マンスリーでもddTCでも生存期間に差はない。ただ、ddTCは無病生存期間を10ヶ月以上延長したという報告があり注目されている。
対応していない病院もまだ多く、どちらがいいというはっきりとした優劣は結論づけられていないようだ。

ddTC療法は外来で打てるし1回の所要時間が短くて済む一方、毎週通院する負担、針を3倍多く刺すという負担がある。

マンスリーに比べ、吐き気・末梢神経障害(手足の痺れ)などの副作用が比較的軽いと言われている。逆に骨髄抑制はddTCの方が強く出る。完走が難しいのはこのためのようだ。
比較的若くて全身状態がいい、要するに体力のありそうな人に勧めるらしい。

※ 休薬週を入れているケースもあるようです。

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