タグ: 好中球

化学療法(抗がん剤治療)

ddTC療法3クール2週目: 穿刺箇所不足

2014年12月16日、3クール2週目(day 8)、パクリタキセル単剤の日。

心配した好中球数は1200 mm3(μl) 。先週2剤打ったのにめっちゃ増えてる。骨髄抑制は遅れて来るので、休薬して増えた分が今出てきたのだろう。

ウィークリー投与はマンスリーの3倍多く針を刺す。
血管は皮膚と同じで、一度刺した箇所はかさぶたみたいに固くなるそうだ。かさぶたの上からは刺しづらいので次々場所を変えるのだが、段々針を刺すところがなくなってきた。

元々女性や老人の血管が細いのは力仕事をしないせいらしい。筋肉を使うとどんどん血液を送り込む必要があるから血管が太くなるそうだ。って今言われてもどうしようもない。
血管を探す先生の顔に焦りが見え始めたので、温存していた右腕を差し出した。利き腕の方がやはり筋肉を使うせいか、若干血管が太いようで、すんなり入った。

最近家で服用している薬は
制吐剤 ノバミン 0~3錠/日
手足の痺れ対策 メチコバール 3錠/日
下剤 マグラックス 1~3錠/日
整腸剤 ビオフェルミン1錠/日
眠剤 レンドルミン 1錠/日

下剤について。元々便秘知らずだったし、化学療法を初めてから特に酷い便秘になったわけではないが、少しでも滞ると腹が張ったような気になり不快。
治療中は他にも身体の不快は沢山あるので、取り除ける不快要素は取り除こうと思い、基本的に毎日下剤を飲んでいた。

眠剤について。元来横になれば1分で寝られる体質だったが、治療を始めてからはっきり不眠気味になった。
少し寝付けないと色々ネガティブな考えが頭を巡るので、恐らくは精神的な要因が大きいのではないかと思う。
体力を落とさないためにも睡眠はしっかり取りたいので、こちらも毎日眠剤を飲むようにした。

これまで頭痛薬以外は殆ど薬を飲まない生活をしてきたが、生来薬は効きやすい体質。どの薬も良く効いてくれる。肝心の抗がん剤もばっちり効いてくれますように。

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化学療法(抗がん剤治療)

ddTC療法3クール1週目

2014年12月9日。ddTC療法3クール1週目(day 1)、パクリタキセル+カルボプラチン2剤の日、3度目の正直。

診察では内診で細胞診と超音波。どちらも異常なし。
好中球は先週466 L → 924 L mm3(μl)
投与基準の1000には微妙に足りない。が、これ以上遅らせたくないということで決行。まぁ、誤差の範囲でしょう。

しかも、今回から80%に減薬という話だったが、やっぱり100%のフルドーズで行きましょうと言われた。
理由は、下がってるのが好中球だけだから、これで減薬するのは勿体ないからだそうだ。
え、WBCもRBCも血小板もがっつり下がってんじゃん・・・と思ったが、生命を脅かすレベルまでは、ということらしい。

それよりささっと3クール目を終わらせてCTを撮りたいようだ。まだ完了もしていないのに、予約も空いてなかったのに、年末ギリギリにCTの予定をねじ込んでくれた。


 

外来化学療法室にて。
ホットパックで腕を温めてもらいつつ投薬指示書を眺めていたら、いつもは110mlの筈のパクリタキセルが100mlになっていた。体重は増えてるのに。

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「やっぱり減薬したんですね、薬の量が減ってる」と看護師さんに何気なく話したら、そんな話は聞いていないと言われ、せっかくお昼休憩に入ったと思われる主治医の先生を呼び出して確認する騒ぎとなった。
何のことはない、体重測定の際風袋として衣服相当分を差し引くのだが、冬服は重いからちょっと多めに差し引いたため体重が軽めに計算されただけだった。

いざ点滴針を刺してもらうと、この日は血液の逆流が少ない。かなり念入りに確認した末、恐る恐る滴下開始。
以前穿刺失敗された時のような痛みがなかったので安心していたが、看護師さんはアヤシイと途中何度も見に来た。
そして、「少し腫れてません?」と他のスタッフを呼んできて協議。私自身は全然腫れてないし痛みもないと思っていたが、「やっぱり腫れてる」という結論に達し、反対の腕に刺し直しとなった。

薬剤が漏れたものと想定し、壊死を防ぐためソル・コーテフというステロイドを注射の上、ジフラールという皮膚炎症を抑えるステロイド軟膏を塗った。
軟膏は外来でもアナミドールという名前で処方され、2回/日塗ることに。でも結局炎症は起こらず、そもそも腫れなかった。漏れてなかったんじゃないかなー。
とはいえ、抗がん剤の血管外漏出をどれ程警戒しているかがよく分かった。

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化学療法(抗がん剤治療)

ddTC療法3クール1週目: 初めての投薬延期

2014年11月26日、ddTC療法3クール1週目の予定が、血液検査の結果初めて投薬延期を告げられた。

好中球数が846mm3(μl)で、前週714より上がってはいる。
しかし1週目(day 1)はパクリタキセル+カルボプラチン2剤投与の日なので、好中球数は1000 mm3(μl)以上必要なのだ。
投与基準

数値は上がって来てるんだし、ちょっとくらい大丈夫なんでは?と聞いてみたが、ダメだった。
確かに今回打とうと思えば打てるが、そうすると次の週は好中球数が500を大きく割り込むことが予想される。
500を切ったら危険水域。肺炎など重篤な感染症を起こしかねないそうだ。

緊急性のない癌の脅威より免疫不全で速攻死亡するリスクの方が上がるため、という至極合理的な理由だ。
何しろ体内で戦ってくれる兵隊不足なので、たちの悪いのに感染したら手の施しようがない。好中球減少症は本当にナメてはいけない恐ろしい症状だ。
病院の目的は1日でも長く患者を生かすことであり、癌の根治にこだわり、癌と免疫細胞にチキンレースをさせることではなかった。

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好中球減少症対策としては、G-CSF製剤という、好中球を増やす薬の投与、もしくは感染症を防ぐため抗菌剤の予防投与があるそうだ。
白血球を増やす薬は体に鞭打って作らせる仕組みなので、そこまでしてまだ使わなくていいと言われ、結局休薬して自然回復を待つことになった。

でも、じゃあG-CSF製剤はいつどうなったら使うんだろう。薬で白血球を増やして抗がん剤投薬スケジュールを守れるなら、その方がいいんじゃないの?という疑問は残った。
抗がん剤を打つのは嫌だけど、打てないのも不安が募る。
まぁ悩んでいても仕方がない。抗がん剤の副作用に疲れてきたところだし、せっかくだからお休みをもらったつもりで過ごそう。


 

※参考: 好中球減少症について(cancer therapy.jp)

※補足: 2014年12月、持続型のG-CSF製剤ジーラスタが発売された。
白血球を増やす薬としてこれまで多く使われてきたグランは、血中半減期が短いため連日投与が必要で患者の負担が大きかったが、ジーラスタは記事によると1クール1回投与でいいようだ。今後は予防的に投与することで化学療法の完遂率が上がるようになるかも知れない。(日経メディカルより)

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