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化学療法(抗がん剤治療)

ddTC療法1クール2週目:早くも骨髄抑制

2014年10月22日。1クール2回目、day8というやつだ。
今回から外来で化学療法をやることになる。

大体の流れは
10:00 採血・体重・体温・血圧測定。
11:30 婦人科受診。採決結果を見てその日抗がん剤を打てるか検討。
12:00 外来化学療法室へ。調合された薬が届くのを待って開始。点滴の針は必ず受診科ドクターが刺すようだ。
アレルギー予防 + 吐き止め点滴30分
パクリタキセル点滴60分
13:30 終了。眠いので歩けるようになるまでしばらく休む。
会計して帰宅。

診察で採血結果を見た。早くも数値がガタ下がり。
・WBC(白血球数) (10/14抗がん剤投与前)5700 → 2900L(10/22)
※正常値3500-9100 Lマークはlowの略で低いということ。

・好中球数 (投与前)3363 → 1392L(投与後)
※正常値2000-6800(μl or mm3)

正常範囲ながら、赤血球も血小板も下がっていた。たった1回打っただけなのにこんな勢いで下がったら、なくなっちゃうんじゃないの?!

先生に先週の様子をざっと伝えた。一度強い吐き気があったこと、その時はとても吐き気止めを飲む余裕はなかったことを伝えると、頓服としてナウゼリンという座薬を処方してくれた。口から入らないなら尻から入れよってことか。
吐きそうな時に尻を出してる余裕があるかどうかは何とも言えないが、お守り代わりにもらっておく。

外来化学療法室へ。
ナースさんに注意点として言われたのは
・出来るだけ水分補給
・点滴針を刺して違和感・腫れ・痛みを感じたら直ちにナースコールせよ
・骨髄抑制で免疫力が下がっているので、外出時はマスクをすること
・毎日朝晩体温測定して、発熱していないかチェック。してたら即病院に連絡。

水分補給は体内に入った薬剤を出来るだけ早く外に出して、副作用を軽くするため。
点滴針の違和感は、薬剤が血管外に漏出すると、組織の炎症や壊死を起こすため、直ちに処置が必要らしい。…壊死だって!?

びびりながら腕を差し出し針を刺してもらい、滴下開始。すると、今までに感じたことのない痛み。
「いたいいたい痛いです」と思わず叫ぶとすぐに針を抜かれた。
穿刺失敗というやつらしい。結構痛いので分かりやすい。
最初の点滴がいきなり抗がん剤じゃなく、抗アレルギー薬と吐き気止めだったので、大事に至らなくて良かった。
色々勉強になるなあ。嫌だけど。

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まとめ 化学療法(抗がん剤治療)

卵巣癌の術後化学療法(抗がん剤): ddTC療法

卵巣癌はしつっこい癌なので、手術をして例え病巣を全て取り去ることが出来ても、念のため細胞レベルでの完全な消失を目指して、引き続き抗がん剤治療をやるケースが多い。
それも術後出来るだけ早く。

投与する薬:
パクリタキセル(タキソール)とカルボプラチンという薬を併用するのが標準治療。パクリタキセルが一般名でタキソールは商標名。TC療法と呼ばれている。
パクリタキセルの主な副作用: 骨髄抑制、末梢神経障害(手足の痺れ)、脱毛
カルボプラチンの主な副作用: アレルギー反応、骨髄抑制、吐き気、腎障害

投薬は点滴で行い、投薬スケジュールはざっくり分けて月1ペースで行うマンスリー、週1ペースで行うウイークリーがある。
私の病院ではddTC(dose-dense TC)療法と言っていたが、週1ペースでのウイークリー投与を提案された。

投薬期間と休薬期間のセットをクールと呼ぶ。
TC療法は6クール投与が標準で、大体6ヶ月かかる。

マンスリーは3〜4週おきに2剤(パクリタキセル+カルボプラチン)をまとめて投薬する。

ddTC(ウイークリー)は
1週目: 2剤(パクリタキセル+カルボプラチン)
2週目: パクリタキセル1剤
3週目: パクリタキセル1剤
を投与する。これで1クール。
dose-dense(集中投与)の名の通り、休薬週はない
3週1クールペースでどんどん打って行く過酷な方法で、完遂率は50%を切るという。

マンスリーでもddTCでも生存期間に差はない。ただ、ddTCは無病生存期間を10ヶ月以上延長したという報告があり注目されている。
対応していない病院もまだ多く、どちらがいいというはっきりとした優劣は結論づけられていないようだ。

ddTC療法は外来で打てるし1回の所要時間が短くて済む一方、毎週通院する負担、針を3倍多く刺すという負担がある。

マンスリーに比べ、吐き気・末梢神経障害(手足の痺れ)などの副作用が比較的軽いと言われている。逆に骨髄抑制はddTCの方が強く出る。完走が難しいのはこのためのようだ。
比較的若くて全身状態がいい、要するに体力のありそうな人に勧めるらしい。

※ 休薬週を入れているケースもあるようです。

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