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化学療法(抗がん剤治療)

ddTC療法3クール1週目: 初めての投薬延期

2014年11月26日、ddTC療法3クール1週目の予定が、血液検査の結果初めて投薬延期を告げられた。

好中球数が846mm3(μl)で、前週714より上がってはいる。
しかし1週目(day 1)はパクリタキセル+カルボプラチン2剤投与の日なので、好中球数は1000 mm3(μl)以上必要なのだ。
投与基準

数値は上がって来てるんだし、ちょっとくらい大丈夫なんでは?と聞いてみたが、ダメだった。
確かに今回打とうと思えば打てるが、そうすると次の週は好中球数が500を大きく割り込むことが予想される。
500を切ったら危険水域。肺炎など重篤な感染症を起こしかねないそうだ。

緊急性のない癌の脅威より免疫不全で速攻死亡するリスクの方が上がるため、という至極合理的な理由だ。
何しろ体内で戦ってくれる兵隊不足なので、たちの悪いのに感染したら手の施しようがない。好中球減少症は本当にナメてはいけない恐ろしい症状だ。
病院の目的は1日でも長く患者を生かすことであり、癌の根治にこだわり、癌と免疫細胞にチキンレースをさせることではなかった。

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好中球減少症対策としては、G-CSF製剤という、好中球を増やす薬の投与、もしくは感染症を防ぐため抗菌剤の予防投与があるそうだ。
白血球を増やす薬は体に鞭打って作らせる仕組みなので、そこまでしてまだ使わなくていいと言われ、結局休薬して自然回復を待つことになった。

でも、じゃあG-CSF製剤はいつどうなったら使うんだろう。薬で白血球を増やして抗がん剤投薬スケジュールを守れるなら、その方がいいんじゃないの?という疑問は残った。
抗がん剤を打つのは嫌だけど、打てないのも不安が募る。
まぁ悩んでいても仕方がない。抗がん剤の副作用に疲れてきたところだし、せっかくだからお休みをもらったつもりで過ごそう。


 

※参考: 好中球減少症について(cancer therapy.jp)

※補足: 2014年12月、持続型のG-CSF製剤ジーラスタが発売された。
白血球を増やす薬としてこれまで多く使われてきたグランは、血中半減期が短いため連日投与が必要で患者の負担が大きかったが、ジーラスタは記事によると1クール1回投与でいいようだ。今後は予防的に投与することで化学療法の完遂率が上がるようになるかも知れない。(日経メディカルより)

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化学療法(抗がん剤治療)

ddTC療法2クール3週目

化学療法の日の前日は憂鬱だ。翌日のことを思うと気が重い。でも体調は1週間で1番いい日なのだ。

TC療法2-3前夜、抗がん剤を打ち始めて多分初めて外食に出かけた。届いたばかりのヅラをかぶって。
店内は程よく薄暗く、ヅラデビューにはもってこいだった。

抗がん剤を始めてから、外食は結構ハードルが高かった。人が沢山いる場所で食事のためマスクを外さなきゃならないし、何をどれだけ食べられるか自分でも分からない。
でも、行ってしまえば何てことなかった。ひとり分食べる自信がなかったので、気軽にシェア出来るカジュアルイタリアンの店を選んだ。

チーズなどの濃厚な味は苦手になっていたが、この日は少しなら食べられた。トマトの酸味やバジルの香りは食欲を刺激してくれた。
何より、思っていた以上に気晴らしになった。気持ちを外に向けて行かなきゃ。

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2014年11月19日、ddTC療法2クール3週目(day 15)、パクリタキセル単剤の日。

白血球数、好中球数とも先週と変わらず。
診察では、相変わらず落ち着かなさと倦怠感、痺れについて訴えた。
どれも即解決出来るものでないことは分かっているが、言わなくなった=症状消失と思われないように。

痺れ対策に漢方薬を提案されたが、「あまり効いたという話は聞かない」らしい。
効かないのに飲みづらい薬を我慢して続けるとストレスになるので断った。

指先の痺れは、今後蓄積していくらしい。つまり、段々酷くなっていくということだ。そして治るのには時間がかかる。二度と元通りにならない可能性もあるが、それを考えていても仕方がない。
そろそろ、熱いカップを持ってもすぐに熱いとは分からなくなってきた。顔にクリームを塗っていても、全部塗れたのか、まだ指にクリームが残っているのかという微妙な感覚が分からない。

水で手を洗った時や、濡れた洗濯物を持った時など、冷やすと感覚が分からなくなるし、痺れも悪化する。
初めの頃は暖めていると感覚を取り戻せていたが、今はもう感覚が戻る瞬間はない。

一方倦怠感は蓄積しないので、無理をしなければ出かけたり体を動かすのはOKとのこと。
無理をしない、と頑張ってみる、の境界線がどこにあるのか難しい。

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その他 化学療法(抗がん剤治療)

ddTC療法2クール2週目:ホルモン補充療法開始

2014年11月11日、ddTC療法2クール2週目(day 8)、パクリタキセル単剤の日。

血液検査の結果、WBC(白血球数)は2100。低いけどまだOK。
好中球数は前回 1066 → 今回 714Lと再び3桁まで下がったがまだ余裕。

そんなことより卵巣欠落症状のホットフラッシュが辛いんでいい加減何とかしてくださいと先生に頼んだら、やっとホルモンパッチが処方された。
これで飲みづらい漢方薬から解放されるやっほーい!
エストラーナテープという、エストロゲンを補充するシールだ。2日ごとに貼り替える。
臍より下でベルトやゴムで圧迫されない部分に、左右かわりばんこに場所を変えて貼るそうだ。
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医師がなかなかホルモンパッチを処方したがらなかったのは、婦人科がんリスクが上がるせいらしい。
お陰様で子宮と卵巣はもうないから心配ないが、まだチチがある。乳がんリスクがアップするのだ。

しかしこれには諸説あるようだ。
5年以上ホルモン補充療法を続けると乳がん発症リスクが高まるという研究(2009)
日本人ではホルモン補充療法は乳がん発症リスクにならないという研究(2008)
・むしろエストロゲン単独療法ならば乳がん発症リスクは減少するという研究(2011)

取り敢えずお医者さんの言うことを信じて、発症リスクはあるものと考え、定期的に乳腺エコー(超音波)検査とあのイヤでたまらないマンモグラフィーでフォローしつつ、ホルモン補充はやることにした。
とにかくホットフラッシュによる睡眠障害という、今目の前にある問題から片付けよう。

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